夏は白く見える葉~いったいどんな植物?

RAKUTO豊田校

2017年06月07日 06:00

『夏は白く見える葉』 中日新聞

中日新聞の記事によると、愛知県の奥三河地方(おくみくぁちほう)の山々で、まるで雪がつもったかのように、白くなっているのが見られるらしいよ。
夏が近いこの時期、もちろん本当の雪ではない。

これ、実は、ある植物の葉っぱなんだ。
遠くから見ると、白い花がさきほこっているようにも見えるけど、白いのはあくまで葉っぱ。

葉っぱが白くなるなんて、めずらしいよね。
いったい、どんな植物なんだろう?

いくつかヒントをあげるので、想像してみてね。

梅のようにかわいい花をつけるので、夏梅と呼ばれることもある。
名前の由来は、アイヌ語の「マタタムブ」と言われている。
そしてこの植物のにおいは、ネコたちに大人気。
このにおいをかいだネコたちは、お酒を飲んでよっぱらったかのように気持ちよくなっちゃう。



・・・



答えは、マタタビ。
聞いたことある?
変わった名前だよね。

この名前の由来は、アイヌ語の「マタ」と「タムブ」を組み合わせたものだと言われている。
「マタ」は「冬」、「タムブ」は「カメのこうら」の意味。
冬になると、マタタビの実の中に、虫がすみつくことがあるから、こういう名前になったんだって。
名前の由来は他にもあるみたいだけど、アイヌ語だというのが一番有力みたい。

マタタビは、マタタビ科マタタビ属の植物で、他の木などにつるをからめながら成長する。
そして、6~7月に、小さなかわいい花をさかせる。

小さな花なので、葉っぱのかげにかくれて、あまり目立たない。
そして、同じ時期に、なぜか葉っぱが白くなる。

ここで、想像タイム。

マタタビの葉っぱが白くなるのには、それなりの理由があると思われる。
いったい、どんな理由だと思う?

ヒントは・・・
この役目、本当は花の役目なんだけど、花が小さくて目立たない。
かわりに、葉っぱが、この役目をしていると思われる。



・・・




答えは、虫をおびきよせるため。

マタタビなど、多くの花は、花粉を虫に運んでもらわないと、タネをのこせない。
だから、虫をおびきよせる必要がある。

きれいな花びらは、そのためにあるようなものなんだけど、マタタビの花は小さくて目立たない。
この花にかわって、葉っぱを白くして、虫をおびきよせているんだって。

秋になり、花の時期がおわったマタタビは、実をつける。
食べるととてもまずいみたいだけど、体にはとてもいいらしい。

疲れた旅人が、マタタビを食べて、元気になって、また旅をはじめる。
だからマタタビという名前になったなんて説もあるくらい。
今でも、クスリとして使われることがあるんだって。

実の形は、キウイフルーツみたいな感じ。
キウイフルーツも、マタタビ科の仲間なんだ。

さて。
そんなわけで、この時期、奥三河の山々では、マタタビの白い葉っぱをたくさん見ることができる。
夏なのに、雪がつもっているように見える、ちょっと不思議な光景だ。
一度、見てみたいね。

写真は、白くなったマタタビの葉っぱ。ウィキペディアより。




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