嫌われもののあいつが大活躍~いったい何が?

RAKUTO豊田校

2015年10月17日 06:00

アメリカはマサチューセッツ州。
ここに住むエリックさんは、自分の体から出てくるあるものを売って、たくさんのお金をかせいでいるんだって。

いったい、何を売っているんだろう?
予想してみてね。
ヒントは・・・

誰の体からも出てくるこれ。
人によっては「きたない」とか「いやー!」っていうけど、人間はこれとは無縁でいられない。
子どもたちは、この言葉が大好き。
RAKUTOの教室では、悪ふざけしながら「×××、×××!」と連呼している子もいるよ。


・・・


ここで、今回の記事紹介。

『ふん便が薬に、新治療「ふん便移植」が脚光』 9割で症状改善

答えは、「ふん便」、つまり、うんこだ。

エリックさんは、トイレに行きたくなると、バスにのって30分かけて、とある専用トイレに向かう。
そこで出したうんこを容器にいれて、となりにある「オープン・バイオーム」という研究所に持って行く。
すると、オープン・バイオームは、そのうんこをおよそ5000円くらいの値段で買い取ってくれる。

もちろん、誰のうんこでもよいというわけではない。
とても健康な人のものでないと、買い取ってくれないんだって。


さて、ここで想像タイム。
オープン・バイオームでは、なんでそんなに高いお金を払って、人のうんこを買っていると思う?

ここで買い取られたうんこは、この研究所で姿をかえて、とても人の役に立つものに変身するらしい。
いったい、何に変身すると思う?



・・・



答えは、薬。

アメリカでは、大腸炎(だいちょうえん)という病気にかかる人が、年間50万人もいる。
そのうち1万5000人が、その病気のせいで、死んでしまっているんだって。
エリックさんのうんこは、この病気を治すための薬に変身するんだよ。

人間の腸の中には、たくさんの菌(きん)がすみついている。
それら菌の中には、いいやつとわるいやつがいる。
いいやつは善玉菌(ぜんだまきん)、わるいやつは悪玉菌(あくだまきん)だ。
こうした菌が、あわせて100兆個も腸の中にすんでいる。

大腸炎にかかった人は、抗生物質(こうせいぶっしつ)と呼ばれる薬をのむ。
抗生物質は、腸の炎症をおさえてくれるんだけど、善玉菌も殺してしまう。

さらに、クロストリジウム・ディフィシルなどの悪玉菌が増えてしまうこともある。
炎症を防ぐことができても、善玉菌が死んで悪玉菌が増えてしまうと、腸はなかなか健康になることができない。


そこで、うんこから作られた薬の登場だ。

健康な人のうんこには、善玉菌がたくさんすんでいる。
この善玉菌を、大腸炎にかかっている人の腸に送り込むと・・・

クロストリジウム・ディフィシルなどの悪玉菌を、どんどんやっつけてくれる。
そして、いつの間にか、大腸炎はなおっちゃうんだって。


オープン・バイオームでは、いままでに5000本の薬と作り出してきた。
その薬を使った人のうち、90パーセントの人が、病気が治ったんだって。
これは、すごい薬だね。

「きたない!」ときらわれることの多いうんこ。
今回ばかりは、大活躍だ。

写真は、ホップ理科で『消化管』の勉強をした時のマインドマップ。
『消化管』の歌は、行進曲風ののりで、みんなに大人気なんだ♪




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