ミツバチがいないない病!?~その2

RAKUTO豊田校

2014年06月28日 06:00

「イネの農薬がミツバチ大量死の原因か」 NHK
「ミツバチ保護へ作業部会設置」 米 CNN


昨日は、ミツバチがとつぜんいなくなってしまう、いないいない病のお話だった。

「ミツバチがいないない病!?」
http://rakuto-toyota.jp/e275528.html


今日は、その続き。
ミツバチがいなくなって、困っている農家さんたちのお話だ。


CNNの記事を見てみると・・・

「オバマ米大統領は、食糧安全保障に不可欠なミツバチなどの減少を食い止めるため、関係省庁で組織する作業部会を設置し、原因の究明や保護対策に乗り出すと発表した。」とある。

ミツバチなどの減少をくいとめるために、原因を調査して、ミツバチたちを守る対策をとるんだって。
大統領(だいとうりょう)が出てきて発言するということは、よほど大事なことなんだよね。

「食料安全保障(しょくりょうあんぜんほしょう)に不可欠(ふかけつ)」とある。
将来にわたって食べ物がなくなったりしないようにするためには、ミツバチなどを絶対に守らなければならないということだ。

「ミツバチなど」とあるから、ミツバチだけじゃなくて、他の生き物も関係しているのかもしれない。


さて、ここで問題。

ミツバチがいなくなって、農家の人たちが困ること。
いったい、何だと思う?


・・・


じゅっじゅっじゅふん♪
じゅっじゅっじゅふん♪

体験授業を受けたことのある子は、覚えてるよね。
たった1時間の体験授業なのに、この歌だけは忘れない。
楽しい楽しい、RAKUTOの理科ソングだ♪

この歌に登場する「受粉(じゅふん)」って、なんだったっけ?
思い出してみてね。


・・・


植物たちは、自分の子どもを残すために、種を作らなくてはいけない。
そのためには、おしべにある花粉(かふん)を、めしべに運ばなければならない。
めしべに花粉をつけることができなければ、植物たちは種や実をつけることができない。


ところが。

植物は動くことができないので、ひとりで受粉することはなかなかむずかしい。
そこで、多くの場合、風や虫たちの力をかりるんだ。

風に花粉を運んでもらう植物を、風媒花(ふうばいか)。
虫たちに花粉を運んでもらう植物を、虫媒花(ちゅうばいか)とよぶんだよ。


さて、もう一度問題を振り返ってみると・・・

ミツバチがいなくなって、農家の人たちが困ること。
いったい、何だと思う?
もう、わかった子もいるのでは?


答えは、受粉ができないこと。

授粉ができなければ、実もつかない。
実が付かなければ、食べるところがない。
農作物としては、失格だ。


アメリカ政府によると・・・

世界の主な作物115種のうち、87種が生き物に花粉を運んでもらっている。
アメリカの作物おうちおよそ90種類は、ミツバチのおかげで生産できている。

さらに。
アメリカは、生き物による受粉のおかげで、240億ドル(およそ2.5兆円)もうかっている。
そのうち、150億ドルは、ミツバチによるもの。

・・・ということらしい。



花粉を運んでくれる生き物は、ミツバチ以外にもたくさんいる。
チョウや、その他の昆虫、コウモリなども運んでくれる。
しかし、いずれの生き物も、減りつつある。

ミツバチの減り方は、とくにひどい。
1947年のアメリカには、600万の蜂の巣があったのに、今は250万に減ってしまった。
半分以下だね。

ちなみに、アメリカで生産されるアーモンドは、すべてがミツバチにたよっているんだって。
今、アーモンド農家の人たちは、大変なことになっているみたい。


人間たちの手によって、こわされつつある生態系。
そのせいで、人間の食べ物が不足する。
これは、なんとか、とめる方法を考えないとね。



写真は、受粉に協力中のハナバチくん。ウィキペディアより。
授粉に協力してくれる虫たちに、感謝だ。




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